Q9. 「自己適合宣言」の方法を具体的に説明してください。

A9.

「自己適合宣言」の実施方法は次の通りです。

(1)「自己適合宣言」とは、組織・企業が自身で規格への適合性を評価し、適切であれば、組織・企業自らの責任において規格への運用およびその適合を宣言するものです。

(2)規格に適合していると判断するための条件は以下の2つです。

1. 規格の要件を実現するために必要な規程を文書化し、制定していること
2. 文書化された規程に沿って業務を運営していること

(3)自己適合宣言の方法

1. 組織・企業の内部監査などにより、規格の逐条の趣旨を踏まえ、社内規程・基準書など文書の確認と具体的な運営の事実を確認し、評価し、その結果を記録する。
(組織・企業オリジナルの「評価チェックリスト」を作り、項目ごとに適合か否かをチェックするとよい)
(⇒ACAPが定期開催している「ISO 10002/JIS Q 10002に準拠したお客様対応/苦情対応マネジメントシステム構築講座」では、ACAPで作成した「自己評価チェックシート」を受講者に配布しており、大変有効です)
2. その結果としての適合性を確認した後、JIS Q 17050「適合性評価―供給者適合性宣言」に基づき、「自己適合宣言」を行う。
なお、自己適合宣言の信頼性向上のため、外部の第三者による「適合性評価報告書」や「第三者意見書」などの支援情報を付加して、「自己適合宣言」を行うことも可能です。
3. 宣言した場合は、組織・企業のホームページや会社案内等に掲載することが望ましい。

(4)ACAPによるISO 10002/JIS Q 10002適合性評価と「第三者意見書」発行事業
「自己適合宣言」は、自ら評価し、自己の責任で宣言するものですが、「自己適合宣言」を準備している企業から、客観性担保のための支援文書である「第三者意見書」をACAPから発行してほしいとの要望が多く寄せられました。その要望に応え、公益法人として社会的信頼があり本規格の適合性評価に十分な力量を有するACAPが「第三者意見書」発行事業を2012年6月より実施しています。