第3回 カスハラ対策として何を準備するか、対策のポイントは何か(公開日:2024年12月)
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第3回では、企業がカスハラ対策としてどのような準備をしたらいいか、またその対策のポイントについて考えてみたいと思います。
■カスハラ対策として何を準備しどう対応するか?
カスタマーハラスメント(カスハラ)対策としては、「事前の準備」と「発生時の対応」が重要です。
まず、事前の準備としては、社内の事例を集める、対応方針の策定、規定等への追加などの「方針」を掲げることと、カスハラの相談窓口の設置、関連部門の支援体制、マニュアルの準備、社内研修などの「体制」を整えることが求められます。
カスハラ対策の方針は従業員に周知するだけでなく、ホームページなどを通じてお客様に公表することが望ましいとされています。店舗や施設の場合は、目立つ場所にポスターなどを掲示するとよいでしょう。
体制としては、社内横断的な相談窓口を設けて担当者を配置します。相談の流れとしては、従業員→現場の上司→相談窓口担当者となります。大事なことは、相談窓口担当者に対して、法務部門や人事部門など関連部門が支援する体制をつくり上げることです。そのほかに準備しておくこととしては、対応フローやQ&Aを含めたマニュアル作りです。さらに研修を行い、知識と実践的対応力を身に付けます。
カスタマーハラスメント対策研修はACAPでも実施しています。集合型研修や個別の企業のご要望に添って出張型で行う事業者相談事業がありますので、ご活用ください。
続いて発生時の対応としては、事実確認、組織対応、記録・録音・録画、時系列での記録作成など「迅速な対応」と、行為を受けた従業員のプライバシー保護や相談者に不利にならない措置などの「フォロー」が必要となります。
■カスハラ対策のポイント
次にカスハラ対策の5つのポイントをお伝えします。
1) お客様対応を行う従業員に安心感を持たせる
2) 対応目安時間を決めてマニュアルに記載する
3) 対応は「中止」だけではなく「中断」の考え方を持つ
4) 刑法を味方につける
5) 「窓口1本化の原則」を常に意識する